ささ読み小説 第4弾「いい加減気づいて」

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こんにちは
シンディーです。
ささっと読める小説「ささ読み小説」第4弾です。

 

【いい加減気づいて】

幼い頃からずっと一緒だったコノハが来月結婚する。
家が隣同士で、小学校、中学校は同じ。高校は別々の学校に行ったが、家族同士が仲が良いので休みの日に一緒に出かけたり、バーベキューをしたりしていた。
コノハは昔から放っておけない感じだった。よく嘘に騙されるし、財布を落としたり、携帯を落として画面を割ったり、道に迷ったり、その度に俺はなんとかしてあげようとした。
幼馴染だし、腐れ縁だし、家族みたいなもんだと俺は思ってた。

「恋愛対象として見てないのか?」

よく友達に聞かれた。その度に「幼馴染だし」「家が隣だし」と答えた。
別にそれは強がりでもなんでもなく、ただそう思っていた。

俺の隣にはいつもコノハがいた。バスの中、電車の中、学校からの帰り道。
隣にいることが当たり前だった。
これからはもう隣にはいないんだろう。

「寂しくないの?」

この間、コノハの結婚を知ったらしく、俺の妹が聞いてきた。

「そりゃ寂しくないわけではないけど、あいつと結婚してくれる人がいて良かったよ」

そう答えると、妹なぜか怒って俺の部屋を出て行った。部屋を出て行く寸前に妹は「意気地なし」と言っていたような気がする。

「私、結婚しても良いのかな?」

数週間前にコノハが俺の部屋に相談してきた。俺は「俗に言うマリッジブルーだよ」と言ってコノハの背中を押した。その時コノハは「そうだね」と一言だけ言った。
目から涙が溢れていたようにも見えた。

結婚式当日、コノハのウェディングドレスを見た瞬間、僕の中に稲妻が落ちたような衝撃が走った。素直に綺麗だった。ただそれだけではなかった。
その時、僕はコノハへの気持ちに気づいた。
もう遅かった。

「どう私のシナリオ?もうわかってるんでしょ?私のこと好きなんでしょ?」

と今の俺の奥さん、コノハが俺と付き合い始める時に強引に描いて聞かせてきたストーリーだった。その話を聞いた時、「バカだな」って思ったと同時に「好きだな」って思った。

【こんな感じで】

主人公の奥さんコノハは主人公があまりに鈍感で好きな気持ちを認めないのが歯がゆかったのでしょう。時にはこんな告白もありかもしれません。
読んでいただきありがとうございました。

 

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